最低男に恋をして。



意外な言葉に口が開いた。


唯と付き合ってた?

つまり、私と唯くんが?




「いや、付き合ってないけど」

言い終わると同時に
高嶺悟が私を抱きしめた。


「ちょっと、どうしたの…?」

「唯に、告白されただろ?」

「っえ!?
な、なんで知って…」
「揺れたか?」

「はい?」

「だから…。
なんつうか、唯に…

揺れたか?」

揺れた?


それは、私の気持ちが。
ってことだよね?




「…揺れないよ」

ずーっと、高嶺悟
一筋だったのに。


なんか、そんな簡単に揺れるって思われてるなんて心外だ。




< 215 / 269 >

この作品をシェア

pagetop