最低男に恋をして。
「嘘だぁ…」
ガクンとうなだれる私。
その目線の先には
誰かと手をつないで優しく微笑む茉莉子ちゃん。
「チサト、あんた本当に茉莉子ちゃんのこと…」
「好きだけど好きじゃない!」
叫んでからまたそちらに目を向ければそこに茉莉子ちゃんの姿は居なくなっていた。
「はぁ~。」
そりゃあんだけ可愛いんだから彼氏が出来たっておかしくない。
いや、むしろ今まで居なかったことの方が不思議で仕方ない。
問題は…。
あの、男だ。