最低男に恋をして。
「安心したよ。」
「へ?」
「お前みたいなやつが
茉莉子の友達で。
これからも仲良くしてやってな。」
ニッコリ微笑んだ高嶺悟は、
まるで茉莉子ちゃんを本気で愛してるみたいで…。
「あ、はい。」
私も穏やかに笑ってしまった。
「じゃ。」
片手を上げて
裏口に回った高嶺悟。
しばらくボーっと立っていたら茉莉子ちゃんと高嶺悟が腕を絡めて歩いてきた。
「…ちょ!どこ触ってんのよ」
少し遠くから見る2人の姿はとってもお似合いで。
「高嶺悟…思ったよりいいやつじゃん。」
私の大好きな茉莉子ちゃんを、
預けてやってもいいと思えた。
「幸せにしないとぶっ殺すんだから!!」
真っ暗になった道を、1人寂しく歩き出したのだった。