最低男に恋をして。



「ラブラブだねぇ」

…ドライでクール?

「お前、いつもそんな?」

「っえ?」

「いつもそんな…」
ウェットでホットなのか?

なんて聞けずに渋い顔をしていると、茉莉子がニコっと笑った。



「なんかね、
加奈子に言われた。

悟の前だと変わるって。」



その笑顔があまりに愛しくて
小さな体を引き寄せた。


「ぅわっ、
ちょっ!!何っ!?」


大和撫子でもないし、
一歩下がってもないけど、
そんな茉莉子だから惚れたんだろうな。


周りが憧れる、
ドライでクールな茉莉子じゃないけど。

ウェットでホットな茉莉子は俺だけが知ってればいい。




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