最低男に恋をして。
「化粧ってすげーな。」
「は?」
「だって昨日のきたねぇ顔が…
っイデ」
弁慶の泣きどころを思い切り蹴ってやった。
「昨日は泣きすぎて目が腫れてただけですっ!!」
本当、ムカつく。
やっぱ『最悪』の称号がピッタリだ。
「あー、どうりで。」
ニヤリと笑った顔に、
何故か胸が跳ね上がった。
顔だけは、いいんだ。
顔だけは。
「昨日の顔は本当にどぎつかったもんな。
普通にブス。
いや、結構ブ…
ってぇな!」
「本当、最低っ!!」
力の限り殴るけど
全く効果はないみたい。