最低男に恋をして。



「あ、そうだ!
私、バイトしてるから来られないときも有るんだけど?」

そうそう。
すっかり存在を忘れてたけど
一応バイトをしてるわけで。

毎日、放課後会いに来れるほど暇じゃないんだ。


「どこで?」

「え?なにが?」

「バイト。」

「あぁ。
駅前のスタバ。」

何故、質問に質問が帰ってくんのよ。全く…。

なんて思いながらも
一応こたえる。


「お前、ちゃんと出来んの?」

「出来るから働いてんの!」


やっぱこの男、失礼。

「ふーん。意外」

「期待の新星って言われてんだから。」

これは若干盛ったけど。
本当に
『期待してるよ』
とは言われたことが有る。

…一度だけ。




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