最低男に恋をして。
「もー。」
なんだ?
このモヤモヤ。
目をつぶっても開いても
あいつの顔が浮かぶ。
もしかして。
本当に、
もしかしたらだけど……。
私、高嶺悟のこと……
「ただいまぁ」
呑気な声が聞こえて急いで立ち上がった。
「茉莉子~、飯!!」
「はいはい」
夜ご飯の支度をしながらも、
頭の中は
彼のことで一杯だった。
「明日、ちゃんと会えるかな」
「なんか言った!?」
「うんん、なんでもない」
会って、
確かめたいだけだもん。
この気持ちはなんなのか……。
別に、
会いたいわけじゃ…………。