最低男に恋をして。
「よしっ。」
鏡を何度も確認する。
久々に巻いてみた髪、
久々に頑張ってみた化粧。
「ふぅー」
大きく息を吐き出してから家を出た。
昨日はあんまり寝れなかった。
まぁ、学校での爆睡のせいだとは思うんだけど…。
でもそのお陰で朝の身支度に時間をかけられた。
今も、頭の中の大半を占める
高嶺悟。
会ってなんて言おう?とか、
あの言葉の意味…とか。
「茉莉子っ」
学校までの道の途中で、
誰かが私を呼んだ。
「っあ、唯くん?」