お隣さん〜近くて遠いキミとの距離〜
そして先輩が上から下までなめ回すように言った。
「ふーん。でも口止めはしとかないとなぁ」
ニヤリと笑った京哉先輩に、背中がゾクッとした。
「大声出すなよ。出したらもっと怖い目に合わせるからな」
口をふさがれていた手は離されたけど、不安は消えなかった。
口止めって何?
何をするつもり?
逃げ出したいけど、足が動かない。
ここは部室。
昼間の部室には、誰も来ない。
だから先輩はあたしをここに連れ込んだんだ。