お隣さん〜近くて遠いキミとの距離〜
あれ?
隣があたしだって気づいてないのかな?
あたしは小声で話しかけてみた。
「おーい、郁ー?」
「えっ、紗枝?」
どうやら郁は隣があたしだと気づかなかったらしい。
「もうっ。隣の顔くらい覚えといてよね」
「あぁ。悪いな」
「まぁいいけどっ」
なっ、何照れてんのよあたし!
ただのお隣さんでしょ!?
それに今日会ったばかりだし!
そんなことを考えているうちに休み時間になった。