お隣さん〜近くて遠いキミとの距離〜


休み時間になると郁の周りには女の子が集まってきた。



あたしはそういうの苦手…。



だからユリの席に避難っ!



ユリの苗字は市川だからけっこう前の方の席であたしの席とは遠い。



「ユリ〜」

「すごいね、皆川くん。もう人気者じゃん」

「あたしの席…」

「とられてるね…」



ユリと呆れながら郁の方を見た。



ある意味すごいよね、あの光景。



まぁ、あたしには関係ないか。



お隣りに住んでるっていうのはあまり言わない方が良さそう。



めんどうなことになりたくないしね。



「紗枝、もうすぐ1時間目始まるよ」

「あっ、本当だ」



こうして、あっという間に終わった休み時間。



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