お隣さん〜近くて遠いキミとの距離〜


始まった1時間目。



だけど…。



まだ教科書がない郁に教科書を見せてあげないといけない。



距離、近い…。



これが毎時間。



終わる頃にはさすがに慣れてきたけど…。



こっそり話しかけてきたりするから、ドキドキした…。



そして、学校が終わって帰ろうと思ったとき。



あっ、お母さんから電話。



「紗枝?もう学校終わったわよね?」

「終わったけど…。どうかした?」

「わかってると思うけど、帰りも郁くんと帰ってきてね」

「はぁ!?」

「一緒じゃなかったら、家に入れないわよ〜」

「ちょっ、お母さ…」



もう切れてるし…。



お母さんってばいつもいい逃げするんだから!



なんでこうなるの〜…。

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