お隣さん〜近くて遠いキミとの距離〜
部屋の中に入ったあたしたち。
気まずい…。
付き合ってもない男の子と部屋で2人きりだなんて、初めて。
「緊張してんの?」
そう言って笑う郁。
「べ、別にそんなんじゃないっ!」
「紗枝さ、最近変じゃね?」
「そ、そう?普通だよ」
「ことば噛みまくり。俺、なんかした?」
「してないよ!ただ…」
「ただ…?」
「やっぱり、なんでもない!」
あたしは何を言おうとしていたの…?
郁の言う通り、あたし最近おかしいよね。
でも、その正体が何かわからない。
この気持ちは何?
それがわからないんだよ…。