お隣さん〜近くて遠いキミとの距離〜


「絵里さん、お邪魔しました!」

「は〜い。またいつでも来てね〜」



郁のお父さんはお風呂に行ってたから、お母さん…絵里さんに挨拶をして郁の家を出た。



でも、出て一歩右に行けばもうあたしの家。



「紗枝、こっち」

「えっ?あたしの家はこっちだよ?」

「知ってる。ちょっと寄り道」



あたしはそう言って歩き始める郁の背中を小走りで追った。



寄り道?



どこに行くんだろ…。


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