僕のスケープゴート
顔が見える?何でだ?治った?
動揺と興奮して彼女の手を離した。
そして、暗闇…。
あぁ気のせいだったらしい。
僕はそのまま肩に手をおき進んで行く。






余り長距離は歩いたことがなかったせいなのか汗が吹き出る。





道は思ったより悪かった。





風が通り過ぎる音に香りがした。
「着いたよ。これが人魚の像。」





彼女は手を像に触れさせた。





何か耳鳴りがする。
やはり変だ。





「どうしたの?!」
慌てる彼女は黒い髪に黒い瞳…。





変だ。
涙が流れていた。どうしようもなく流れていた。




「泣かないで…。名前教えてくれる?」
そう言って涙を拭う。





「僕は真那斗。青津真那斗。」






盲目の少年はそう答えた。
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