帰ってくる場所

「すみませんでした!!」

「アハハハ!良いの良いの!気にしないで!しょうがないけぇ、こんな身なりねぇ」

「こんなって、なんや」

「こんな、やろぉ」

「す、すみません…」

あたしは泣きたい気持ちで絢音ちゃんの隣に座る男の人に頭を下げた。

「ま、まさか…絢音ちゃんの旦那さんだなんて思わなくて…」

そう、金髪ピアス男(なんてネーミングセンス)の正体は絢音ちゃんの旦那さん。雅人(マサト)さんだった。

(は、恥ずかしい!)

あたしは穴があったら入りたい、そんな気持ちだった。
だって、完全に変質者扱いした…(おい)

「田舎に金髪ピアスは似合わない、て言うてるんやけぇねぇ。これがオレやから~てそのまんま」

「せや。これが俺の生きからなんやからしょうがないやろ。それにこんな俺が好きになったんいうたのも絢音やからな」

へぇ、絢音ちゃん見た目によらないなぁ~。


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