帰ってくる場所


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「んっ、あっ」

「ん~………んっ!?」

あたしはハッとして起き上がった。どうやらあのまま眠ってしまったらしい。

「あっあっ」

「波奈ちゃん、ごめんね?寂しかった?」

あたしは波奈ちゃんを抱き上げた。波奈ちゃんはきゃっきゃっと喜んでいた。時計を見ると2時間ほどたっていた。

「波奈ちゃん、お腹空かない?」

「あ~…あっ?」

「お腹ぁ~…空いたっ?」

「あっあっ!」

真似をしたのが面白かったのか波奈ちゃんはニコニコ笑った。
可愛い。赤ん坊て本当に可愛い。守ってあげたくなるよね。構ってあげちゃうよね。
そんなことを考えながら頷いていると波奈ちゃんはまた笑った。

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