怪盗pussy cat


「いや、ホント。ルミは可愛いよ」

「神崎様ったら……お上手ですね」

酔いが回って来たのか、やたらとスキンシップが多くなってきた神崎は調子に乗ってあたしの腰に腕を回して自分との距離を縮める様に引き寄せてきた。

付けすぎた香水の匂いにむせ返りそうになりながら、拒絶反応を起こしている体を奮い立たせて神崎の胸に擦り寄る。

今何分経っただろう。

早く日向から完了の連絡が入ったらいいのに。

しきりに時間ばかり気にしている所為で時間が経つのが酷く遅く感じる。

「なあルミ、こんな店やめて俺の所へ来ないか?」

神崎の台詞に一瞬、耳を疑った。

今、何て?


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