怪盗pussy cat


「そろそろ会計してもらおうか」

「え!?」

財布を取出し「いくらだ?」と問う神崎。

この状態から解放されるのは嬉しいけどまだ駄目だ。

何とかして神崎を引き止めないと。

「もうお帰りになるんですか?まだ神崎様と一緒にいたいのに……」

「そうはいってもな……家にやりかけの仕事を残してあって今日中に片付けないとマズいんだ」

こちらとしては今帰られた方が非常にマズい。

「神崎様、ね……お願い。もう少しだけ、ルミといて?神崎様と離れたくないの……」

心にもない台詞で少し棒読みになってしまったけど、上手く騙されてくれるだろうか。

「そうか」

少し考えた後、神崎はあたしの肩に腕を回し隙間が無い程に密着させ内股に手を滑らせた。

「そんなに俺と一緒にいたいのか。やっぱりルミは可愛いよ。それじゃあ……これからアフターってのはどうだ?」

内股に這わせた手は際どい所を行ったり来たりしていて、その度に背筋を悪寒が走る。

助けを求めようと琉珈の姿を探すが、あたしの位置からでは琉珈がどこにいるかわからない。

どうしよう……。


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