怪盗pussy cat
「今夜の獲物は?」
ガリッと飴を砕きながら問い掛ける心愛の視線は真剣そのもの。
話題の変わったテレビを消し、各々準備を始める。
「豪田家自慢のダイヤモンド。時価3億は下らない代物だ。半年程前に裏ルートで手に入れたらしいな」
琉珈は手帳を開きながら事前に調べあげた情報を読み上げた。
「同時期に熊本県の博物館からダイヤが盗まれたって話題になってたわね」
「ああ、間違いないだろうな」
パタンと手帳を閉じ、無造作に鞄へ突っ込んだのを合図に3人は立ち上がった。
「そんじゃ、囚われのダイヤモンドを元の場所へ返してやんねぇとな!」