イチゴのかき氷





「で、あんたは?」






「俺か?俺は、蒼空(そら)言うねん。難しい方の蒼いに、空で蒼空。」





「そら?名前まで可愛いんだね。」






「また可愛い言いよったな。男らしい言うてや。」






「だって、あおぞらで蒼空なんて。可愛いよ。蒼空こそ、夏っぽい名前。」






「せやろか?」





「うん。今日の空みたいなイメージあるし。」





「自分こそなに言うてるん?空はいつもおんなじやん。」






「違うよ。全然違う。今日の空が一番蒼空っぽい」





「…うーん、俺にはいつもとおんなじにしか見えへんけどな。変わったこと言うんやな」





「そうでっかー?」






「なんやそれ、俺の真似か?しかもなんか使い方変やで。」










今日、関西弁はなにげに難しい、ということを学んだ。






それから、蒼空と人混みの中を歩いて大きなショッピングモールに入った。





中は、たくさんのお洋服やアクセ、小物に、美味しそうなものまでいろいろあった。








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