イチゴのかき氷





「う、うん…わかった。」





かぁ、と頬が熱くなったのがわかった。






心臓がうるさいくらいドキドキいっていて、なんだか恥ずかしい。







「ほな行こか。」






蒼空は、にしっ、と眩しいくらいの笑顔を浮かべて歩き出す。





あたしも、その大きな背中を小走りで追いかけて蒼空の横に並んで歩き出した。







「腹ごなしもしたし、次は映画を見いひんか?」





「映画?」






あたしが聞き返すと、蒼空は映画のポスターが並ぶ壁を眺めて頷く。






「そや。何か見たいのあるか?」






「ん~、と。じゃあ、あれ!」





悩んだ末、あたしが決めたのは今人気の恋愛ものだった。







「女は好きやなぁ、こういうん。」






蒼空は、若干不満そうに顔をしかめた。






「だって、おもしろいって人気なんだよ?」






「へぇ。お、こっちも面白そうやん」







「えっ、ええっ!?これぇっ!?」






にやり、と意地悪な笑みを浮かべた蒼空が指差すのは…。






「いやぁああっ、無理無理無理ーぃ!!」






「アホ!夏といえばこれやろ!!」





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