イチゴのかき氷
「ほうか?」
「はい。」
あたしが頷いたのを見て、彼は可笑しそうに笑った。
「あっははは!そないなこと言われたん、初めてやわ!」
「えっ、初めてなんですか?」
「初めてや。男に可愛いって、普通言わへんやろ?男の俺が女の子に言うのは普通やけど。逆やん。」
なんだか意外な感じがした。
この人は、会った時から無邪気な子供みたいな印象を受けて。
笑った時も、目が細くなって人懐っこそうな笑顔だった。
それなのに言われたことないなんて…。
「ってか自分、いくつなん?敬語やめにしようや。」
「はい…あ、うん。えっと、19歳。」
「そうなん?ひとつ下やな。」
「へぇ。ってことは、20歳なんだ?」
「ちゃうで。18」
えっ!?
…18!?
「ひとつ下なの!?まさか…高校、生?」
「そうや。ってか、俺のが年下やったとはな。自分、俺のこといくつやと思ってたん?」