イチゴのかき氷
「いや、2つ3つ年上かと…。ほんとに高校生?」
「嘘ついてどないすんねん。れっきとした高校三年生やで?身分証見せよか?」
と言って彼は、からからと笑った。
「にしても自分、童顔やなぁ。高1くらいかと思っとったわ。」
ガーン!!
あたしの頭を殴るような言動が胸に刺さった。
「どうせあたしはガキっぽいですよっ。背も小さいし、童顔だし!」
「おっ。怒った。」
ぷいっと顔をそらすと、また彼はからからと笑った。
「なんや、えらいかわええなぁ。ほっぺた膨らんどるで。」
彼に人差し指でぷにっとほっぺたをさされ、慌てて頬の空気を抜いた。
彼の指は細くて長くて、そのくせ筋ばった、男の人っぽい手だった。
「自分、小動物みたいやなぁ。よう言われるやろ?」
「言われないしっ。スローロリスはあるけど…」
「スローロリス?なんなん、それ?初めて聞いたわ」