少年と蝶
少年はそう彼女に囁きかけると、窓の外に掌を出し、彼女が飛び立つのを見守った。

蝶は少年の思いに応えてよろめきながらも飛び立つ。

名残惜しげに少年の傍で舞っていた蝶は、つと天上を向くと、高く高く空の極みにのぼっていった。
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