内緒の保健室

『…ーっ!!!!!』

「ちょっと出てくるから」

『……』

そう言って普通に立ち去る蓮斗の後ろ姿を見ながら、あたしはなんとも言えない感覚に落ちた。


蓮斗…
その電話の相手…弥生ちゃんだよね?

見えちゃったんだもん。
『…バカだあたし』

そうだ。バカなんだ。

『帰る………』

そう言ってバックを持ち、立ち上がった。
< 251 / 312 >

この作品をシェア

pagetop