内緒の保健室
『ちょっと2人ともっ。こんな所でやめなよっ』
あれ?こんな所?でも、よくドラマで、学校でケンカとかなかった?
いや、でもそれはドラマの話か。
「唯っ…!?おまっ……何でっ」…え?今さら?
今気付いた?あたしの存在。
ずっとあなた方の近くにいましたけど。
あたし、影薄い??

『いや、あのぉ…ケンカ止めにきたけど…影薄いならっ…あたし帰りますっ!!!!!』
うわぁぁぁんっ!!!!!!
ひどいっ!あたし影薄いんだっ!!!急に恥ずかしくなって走りだした。
「ちょっ…待てっ!!!」
蓮斗が追いかけてくる。
『追わないでーっ!!!!』
「なんだよそのセリフっ…」
『どうぞっ!もうケンカ再生して下さいっ』
「ふざけんなっ!お前どこ行くんだよっ?」
『わかんないーっ』
とりあえず学校出るっ!
「おいっ待てよっ!」
『やだーっ!ひどいよっ!みんな気付いてくれないもんっ!あたし一人でツッコミ…バカみたいっ』
「はぁ?何の話しだよっ。つかお前意外に足早いっ」
『うるさぁーいっ!ツッコミ返してーっ』
「だっ…から何の話しだよっ」
校門を出て、無我夢中に走る。
あ、あたしの家と別方向の門だ。でもいいっ!
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