内緒の保健室
―…「修ーっ!パスッ!」
「あいよーっ!はい、シュート!!蓮っ」
「…っ」
ピピーッ!!!!!!

『すごい…。また入ってる…』
「まぁ…アイツは色々天才級だからね」
驚きを隠せないあたしを横目にして、ちょっと疲れてそうな結城。
あたしは、結城に頼んで、ちょっとだけ蓮斗のバスケ姿を見せてもらう事にしたんだ。

それにしても…。
「…次蓮斗は俺達によこせっ」
「無理だっつの。俺達には蓮が必要なの」
さっきから蓮斗の取り合いがすごい。
「そろそろ帰りてぇんだけど」
隣で蓮斗が面倒くさそうに立っている。
「えぇっ!?ちょっ…ちょっと待って!」
すかさず男の子達がとめる。

「すごい人気だね…」
『うん…』
「…じゃあ、帰ろ?」
結城が1歩踏み出す。
『そう…だね』
あたしもそれに続いて歩き出した。
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