内緒の保健室
―…「唯りーんっ」
次の日、雷樹があたしのもとへ駆け寄ってきた。
「昨日どうしたのっ!?大丈夫?」
雷樹があたしの顔を覗きこんだ。
『だ…大丈夫大丈夫』 
あたしは一歩遠ざかる。
「ならよかった…けど」
『けど?』
「今度は蓮斗がっ」
『へ?』
「熱出てっ…唯りん!看病行ってあげてっ?」
『えぇっ?』
「唯りんが行けば蓮斗もよくなるからっ!お願いっ!学校は俺らがなんとかしとくからっ」
『え…』
「お願いっ」



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