刑事の秘め事【2】
「今すぐ他の解消法にしろ!!いや、して下さい!!」
「無理です!」
「…平穏な日々を返せーっ!!」
そんなこんなで…いつものように捜査室へと向かう。
―バタン
捜査室の扉を開けた瞬間…。
「死にやがれ!!!!」
「ほんま堪忍!!!」
物騒な声と共に灰こと、貝羅灰努(カイラ ハイド)の蹴りが大阪弁の男の顔を襲う。
「そな理不尽ないやろ!!?」
そんな事を言いながらも、大阪弁男はそれを素早く避けた。
「悪かったゆうてんやろーっ!!まさか扉が押しドアだとは思わへんもん!!」
「知らねぇよ!!!扉はもっと優しく開けろや!!俺のでこが赤くなってんだろうが!!!」
「だから押しドアだとは…」
「死ね!!!」
…………どうやら灰はこの大阪弁男を何が何でも殺したいらしい。
「おぉっ!灰努先輩右ストレートを仕掛けるが失敗!!
両者共に白熱した試合です!」
ミノは隣で実況を始めてしまった。
最近のミノは壊れてる。まさにキャラ崩壊だ。
「…これで良いのか?つかミノに何があった!?」
小悪魔キャラがただの阿呆になった。相当なストレスが……。
「…先輩として励ましてやらねぇとな…うん」
「…馬鹿らしい……」
一人決意を新たに頷いていると、突然背後から低く機嫌の悪そうな声が聞こえた。
振り向けば予想通り凍り付くような冷たい顔をした凍海こと寒乃凍海(カンノ トウミ)が立っていた。