すきって言わせて
「そう、今度副会長を任せることにした…」
そう言うと先輩の隣で
綺麗な笑顔のその人が私の前まで来て
手を差し伸べてきた
「3年の中野です。よろしくね華帆ちゃん」
「あ、よろしくお願いします」
「俺が紹介しようとしたのに…」
「いいじゃない。自分のことだもの自分で挨拶しなきゃ」
ね。と可愛くウインクする中野先輩は
橋野先輩と親しげに喋っていた
「あの、私の名前…」
「あぁ!ごめんなさい。よく純があなたのこと話してくれるからつい…」
純、それは橋野先輩の下の名前だった
もうここまでくると私だって分かっちゃうよ
ふたりの関係…
「先輩たちは…付き合ってるんですか」
一番聞きたくない質問だったのに
いつの間にか言葉にしていた