すきって言わせて



「華帆ちゃん…?」

「あ、すいませんっ!」

あ、やばい見とれてた
変なやつと思われたかもしれない

なんか謝っちゃったし、恥ずかしい…

俯いていると歩が私のスカートを引っ張った


「華帆いこう…」

「え、えぇ!なに…?」

いきなり後ろに引かれて体が傾く

せっかく先輩と話してたのに…


「ごめんね。華帆ちゃん…」

「い、いいえ!」


先輩は困った顔をして、歩の方を向いた

「歩!あんまり華帆ちゃんいじめるなよ」

「うるせぇよ!」

遠くから聞こえる先輩の声に
歩はうっとうしそうにそう答える

そして、

「後でまた会議があるからちゃんと出席しろよ?二人とも!」

と言って先輩は行ってしまった



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