すきって言わせて






笑ってお礼を言う先輩


「華帆ちゃんはほんと素直だよね。ほんとかわいい」

「え!なに言ってるんですか!」


一気に顔が熱くなる

先輩は…こうやってファンを増やしてるんだろうなぁ

さらっと言っちゃう先輩に
私はどきどきしっぱなしだよー




「歩もそういうところに惹かれてるのかな」

「え、歩?」

「だって仲いいでしょ?」

「そ、それは!」

ただ勝手に歩がからかって
付きまとってるだけなのに…

なんて言えなくて黙っていると

先輩はそっと私に耳打ちした


「何かあったら俺に遠慮なく相談しなよ。いちお親戚だしね、華帆ちゃん困ってるみたいだから」

そう言ってくれた

なんか…嬉しいなぁ
気にしてくれてるんだ


「あ、ありがとうございます!」

「いいえ」


また優しく微笑んで頭をなでてくれた






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