キスが教えてくれたもの♪
祖母は決してわたしを甘やかさなかった。
それは先に逝く者の務めと心得ていたに違いない。
十も過ぎると、全てをわたしに選択させた。
そしてそれをどうしたら実現できるかを、わたしに考えさせた。
生活者としての技と心得と、世の中のしくみやしきたりを、祖母は自分なりの解釈でわたしに語って聞かせた。
それは時に、世間の常識とはかけ離れたものもあったけれど。
わたしにとって祖母の言葉は、祖母の人となりそのもので、大切な教えだったのだ。