キスが教えてくれたもの♪


「もちろん、霧子のことだって大切にしたいと思ってる。

誤解するなよ! 俺は所謂シスコンじゃないぞ!

でも、霧子と俺を結び付けてくれたのはあいつだからな。

そういう意味じゃ感謝もしてる」


素直な気持ちをぶつけてくる山之辺に圧倒されて、わたしの頭の中は山之辺で一杯になって。

そして、いつの間にか不思議な気持ちで眠りに落ちていった。


夢の中でも、わたしはやつと手を繋いで歩いていて。

やつの話を笑いながら聞いていた。

心細さなんて、もう何処かへ吹き飛んでなくなっていた。
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