キスが教えてくれたもの♪
∞霧子面倒に巻き込まれる
あの日以来、わたしの身辺はにわかに騒がしくなった。
だいたい……、
なんで理系のわたしのクラスに山之辺がいるわけ?
「う~ん、なんでって、二限うちのクラス自習だし」
昼休みのみならず、僅か10分の中休みにも、わたしの隣りには山之辺の姿があった。
「あんたも懲りないね。
霧子の休み時間は宿題に当てられるってわかっててここに居るわけ?」
咲にさえ呆れられた。
「だってなんか心配で」
――って、何が?
黙々と鉛筆を走らすわたしの顔を、手元から覗き込む山之辺。
なんだかほっとするのは確かだけど、周りの視線が半端ない。