キスが教えてくれたもの♪

「由紀には悪いけど、俺、超ラッキーじゃね?

由紀が退院したらどぉすっかなぁ~

俺、料理、できねぇし」


「あら、霧子が作りに行ってあげれば?」

なんて、母の了解をちゃっかり取り付けて。


「そろそろわたしも夜勤復帰しないとね。みんなの負担も限界だし。

どっちにしても、常勤に戻れば帰りも遅くなるし。

わたしの分も作って持ち帰ってくれれば、あとは一人で適当に温めて食べるから。

母さんも霧子が一人で食事してると思うより、楽しく三人で食べてくれた方が安心だし」

「すいません、おばさん。俺の家の事情ばっかり押し付けたみたいで」

「いいのよ、こんな霧子で良ければ使ってやって」


なんて、お母さんまで。
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