キスが教えてくれたもの♪
「そうかぁ……、なぁ霧子、やる?」
――って、なんなのその誘い方はっ!!
「ったく、なに雑談で物事決めてんのよ!
だいたいね、あんたはわたしに求め過ぎっ!
毎日わたしの手料理食べてるだけじゃ飽き足らないわけ?」
勢い即答してしまった。
――やばい……
「なんだ、やっぱり聞こえてたんだ。
まぁ、確かに俺はお前に求め過ぎてる。けどな、
それはお前に惚れてるからだろ。
好きなんだ。
お前の全てを欲しいと思って何が悪い?」
山之辺の目は、わたしを真っ直ぐにみつめ揺ぎ無い。