キスが教えてくれたもの♪



もはや万事休す。



恥ずかしいという気持ちの向こう側。

それは何を探しているのか、何を目的としているのか。

自分の身体が自分でなくなっていく。


わたしの意識は宙を彷徨っていた。



「霧子……、綺麗だ……、全部俺のものだ……」



重ねられた唇から、囁きが漏れる。

それが嘘でも誠でも、今はその響きが心地良い。


――あぁ、もぉ、どうにでもしてっ!
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