キスが教えてくれたもの♪
「でも、俺の気持ちはもう固まってる。
卒業したら結婚しよう、霧子。
ってか、結婚するぞ。
だから大学は現役合格必須だ!」
――って、それ、プロポーズですか?!
ワナワナと震えるわたしを目の前に、山之辺は饒舌だ。
「まぁ、今と生活はさして変わらないだろうけど、夜も一緒にいれるし。
子供も早く作った方がいいしなぁ。
だいたいお前みたいな女は、学歴とかキャリアとか追っかけ過ぎて出産適齢期を逃すに決まってる。
社会に出る前に子供産んじまった方が後々楽だぞ。
俺は作家志望だから、産んでさえくれれば後はどうにでもなる。
由紀も喜ぶだろうしなぁ」