キスが教えてくれたもの♪
その日の放課後、昇降口であいつを待った。
こんなこと、わたしらしくない。
と思ったけれど、もう他に方法が見つからなくて。
しばらく待つと、あいつが姿を現した。
当然のごとく、何人も女子を引き連れて。
でも、そんなこともうどうでも良くて。
兎に角、わたしは真っ直ぐに、わたしの為すべきことをするまでだ。
「あの……
山之辺くん。
さっきは、ごめんなさい!」
わたしは大きく頭を振り下げて、やつに向かって謝罪した。