キスが教えてくれたもの♪
「ずっと恋してたんだ、お前に……」
「へっ? 恋って……
山之辺くん?
だからって、わたしは……」
見られていたことさえ気づかなかった。
おまけに、恋してただなんて……
癒すって、どうやって?
森林浴とかアロマとか?
「お前だって、俺のこと嫌いじゃないだろ?
お前なら、俺の悲しみをわかってくれる。
だよな?
ねぇ、だから、僕を癒してよ……」
俺様な内容とは裏腹に、その声は震えていた。
心配になって顔を上げると、やっぱり。
やつの頬には涙が伝って流れていたんだ。