キスが教えてくれたもの♪
「ねぇ、事務所通して和解を申し込みたいんだけど」
昼休み、一人、お弁当を机に広げたわたしの前に、元友人、若宮咲が立っていた。
「和解って?」
「霧子の誹謗中傷に相槌を打った件で」
「なにそれ?」
「なんかいい加減ムカついたんだよねぇ~
取り繕うあんたの姿みてたらさ、あたしなりに」
「それって、和解?」
「だから、御免って……」
「今、初めて聞いたよその言葉」
咲はそのままわたしの席の前に、机を付けて座るとお弁当を広げた。