キスが教えてくれたもの♪
「やっぱ、一人で食べるって、見た目悪いしさ」
「そお?」
わたしは、気にせず、水筒からお茶を飲む。
「で、どうよ?」
「その後の誹謗中傷は」
「大分収まったんじゃない」
「ねぇ霧子、あんたいつまで仮面被ってるつもり?
あたし知ってんだよね。
あんたが答案の最後、いつも書かずに出すってこと」
「……」
驚いて咲を見ると、その顔は笑っていた。
きっとその言葉は、わたしを貶めるためのものじゃないのだろう。