【完】ラブ☆パワー全開
あたしには仁が全てで。
仁が必要。
だから、どんな形でさえ繋がっていたいと思ってる。
例え体だけの関係だとしても。
例え都合の良い女だとしても。
例え遊びだとしても。
お願い、そばにいて?
布団に顔を埋め、涙を隠した。
想いがバレないように。
仁が呆れてしまわないように。
「仁? そばにだけは居させて欲しい」
重くならないように。
きちんと距離を置くから、お願い。
「綾さん?
俺達、会話噛み合ってるんやんな?」
会話?
ヒョコっと顔を出したあたしの目に飛び込んできたのは片手で頭を支えながら、あたしを見下ろす仁の微笑み。
え、何で笑ってんの?
上から降って来るんじゃないかってほどの満面の笑みを零すと
「やっぱなぁー」
あたしの涙を拭き、
ホッとした顔をした。