【完】ラブ☆パワー全開
大スキ
「普通……座敷なら正面座れへん?」
仕事終わり、
今日も仁を呼び出し
入った居酒屋であたしの隣に座る仁が苦笑いを零した。
「だって隣がいいんだもん。駄目?」
「別にえぇけど……」
ガヤガヤ煩い店内を
キョロキョロと見回す仁なんて無視して、注文注文♪
「すみませーん!
生中と烏龍茶。
お造り盛り合わせに、
串かつのセットでしょう。
天ぷらセットと焼き鳥セットとー……」
「ちょ、綾さん!?」
「ん? あ、この店長オススメも1つで」
「いや、多いやろ」
注文を繰り返す店員さんの言葉を聞きながら言う。
確かに食べれるのか? って量だけど。
「大丈夫だよ!」
だって、仁は育ち盛りの17歳だもん。
いっぱい食べなきゃねー♪
「テーブルに乗れへんと思うんやけど」
「大丈夫、大丈夫。4人席だもん」
そんな仁の心配は的中で。