【完】ラブ☆パワー全開
朝のラッシュ。
学校へ向かう奴や、
会社へ向かう奴。
そんな奴等のほとんどが
眠そうな顔をしてる。
俺もその中の一人。
ごった返す駅のホームの端で、
乗り換え電車を待っていた。
ついさっき。
付き合っていた女に振られた。
そのせいで、
いつもはすぐに乗り換えれる電車に乗り損ねるなんて面倒なことになっている。
朝は皆、余裕がなく急いでる。
到着した電車から溢れ出る人は改札へと流れ。
ホームで並んでた奴は車内へと吸い込まれる。
その機械の様な動きをボーッと眺めてた。
『付き合いきれない』
『本当は私のこと好きじゃないでしょう』
さっき女に言われたことを思い出した。
今まで、女に本気と呼ばれる気持ちを持ったことがないと思う。
だから本気で好きになる前に告られ、
本気で好きになれないまま終わる。
いつも別れを告げられ引き止めることもない。