【完】ラブ☆パワー全開

新入社員歓迎会




「はぁ~!?」



まだ仕事中の社内に、
あたしの声が響く。

隣では片耳に指を入れ、
千恵が仕事を続けていた。



「ちょ、それマジ?」



千恵の腕に縋り付くように、
助けを求めたあたしをバッサリ切る。



「まーじっ」



そ、そんなぁ~!

今にも泣きそうなあたしを横目に千恵は淡々と続けた。



「営業の子が悪阻で無理になったから、補欠メンバーから幹事を出すことになったんだって」

「それが何であたしなのー?」

「綾乃、酒好きだから店知ってると思われたんじゃん」



えぇぇ~!

それだけで……新入社員歓迎会の幹事とか有り得なぁい。



「で、有り得ないついでなんだけどね」

「何?」

「男の幹事……山北らしいよ」




……はっあぁぁぁ!?




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