【完】ラブ☆パワー全開
「ね……仁、もう終わりなのかな?」
俯いたまま言った言葉は、
涙声になってしまう。
と、突然あたしの両肩に乗った仁の手。
驚いたあたしが顔をあげると仁と目が合い
「は? 俺そんなん言った?」
そう、あたしより驚いている。
「へ?」
街頭に照らされるあたし達の間に流れる沈黙。
「てか、何で終わりなん?」
「え? 終わりじゃないの?」
どうも、あたし達の会話は成立していないようで。
お互いに疑問系になってしまう。
終わって、ない?
あれ、そうなの?
頭に???が浮かぶ、
あたしの手首を掴むと、
仁はマンションへと向かって歩き出してしまった。