【完】ラブ☆パワー全開
「俺、おっても平気?」
「うん……何で?」
「綾さん寝たいやろうし、邪魔やと思って帰ったんやけど」
「ううん! そばに居て欲しい」
また、そんな可愛い事をサラッと言ってくれるわ。
自覚ないんかなぁ?
どんだけ可愛いかわかってんか?
ピンク色の頬に手をあて、顔を近付け……後数センチ、
ってところで気が付いた。
「あ……キスしてもいいですか?」
なんて聞いてダサイ?
でも、やっぱり“病人”ってさっき何回も復唱したし。
ピンク色の頬を赤く染め、
「え? あっ、はい……あ、でも風邪うつるし」
『はい』って言ったからアウト。
ごめん、もう止まれへんから。
「うつしたらえぇやん。綾さん治るんやし」
「えっ? ……んっ」
甘い吐息が漏れ、俺を受け入れる。
その度に可愛いって思ってしまって。
止まらない。
一回だけって思ってたのに、
何度も何度も交わしてしまうキス。
このまま押し倒したいのを、
必死に堪えて指を絡めて綾さんの横に顔を近づける。